なぜダンボールなのか??

なぜ「ダンボール」?

 

「ダンボール」には段もないしボールもないのに、なぜ「ダンボール」なのか不思議に思われたことはありませんか。ダンボールというのは完全に日本語です。最初日本に入ってきたときは、ダンボールは中芯(しわしわの紙)だけの状態で入ってきました。そのころはまだ名前が決まっておらず、「しわしわ紙」「なまこ紙」と呼ばれていました。

 

「ダンボール」と命名したのは、ダンボールをはじめて日本で作った井上貞治郎氏(レンゴー㈱創業者)です。中芯にしわしわ(段)があることから「段」、「ボール」はダンボールの英語はcardboardと言いますが、このboardがボールに聞こえたから、ということで、井上氏が「段」+「ボール」=「ダン(段)ボール」と命名しました。当時これ以外の名前の候補として「弾力紙」、「波型紙」、「波状紙」、「しぼりボール紙」等がありましたが、語呂がよいことから「ダンボール」が採用され今にいたっています。

 

ダンボールは中芯がある構造のため、特徴がふたつあります。ひとつは強度が強いことです。

ダンボールは「波型に成型した中芯原紙の片面又は両面にライナーを張ったもの」(JIS-Z-0108:包装用語)と定義されています。中芯に紙(ライナーと呼ばれます)を貼りつけることで、中芯とライナーが三角形を描きます。三角形は一点に力がかかっても必ずその力が左右に逃げ、安定性を保つことができます。これは「トラス構造」と呼ばれますが、このトラス構造は東京スカイツリーや東京タワー、ドーム型球場の天井、国際宇宙ステーションでも使われています。ダンボールとスカイツリーには意外な共通点があるのですね。

 

ダンボールのもうひとつの特長は保温性があることです。ダンボールの中芯にしわがあることでライナーとの間に空間が生まれます。この空間中の空気が暖められますが、もともとの熱を伝えにくいという紙の性質もあいまって保温性が高まります。冷凍食品の輸送箱にダンボールが使用されているのは、冷凍食品の輸送中、一時的に常温にさらされることがあってもダンボールに入れておくと、中の食品の温度を著しく上げることなく輸送できるからです。

 

東洋紙器

投稿日:2016.10.06